「環境閾値説」の概要
ジェンセンは、発達は遺伝的要因の成熟と環境的要因による学習との相互作用によって起きる「環境閾値説(かんきょういきちせつ)」という相互作用説を提唱しました。遺伝的可能性が各特性で顕在化するにあたって、それに必要な環境条件の質や量は異なり、各特性はそれぞれに固有の「閾値」を持っているという説です。
「閾値」というのは一定水準のことを表します。例えば、身長や体重は劣悪な環境でない限りはその可能性を実現していきますが、知能テストの成績ではやや環境から受ける影響が大きくなるというのです。