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ピアジェの発達段階説【保育士試験対策 用語集】

保育士試験 用語集

「ピアジェの発達段階説」の概要

ピアジェは、発生的認識論として、子どもの思考の発達段階を5つに分けました。赤ちゃんが、周りの様々な刺激や情報を取り入れ成長していく過程で、どのようにそれを整理して取り入れていくのか、段階として示したものです。思考発達段階説ともいいます。

<発生的認識論>

  • 感覚運動的段階(出生から1歳半又は2歳まで)
  • (前操作期)象徴的思考段階(1歳半又は2歳から4歳まで)
  • (前操作期)直観的思考段階(4歳から7、8歳まで)
  • 具体的操作段階(7、8歳から11、12歳まで)
  • 形式的操作段階(11、12歳以降)

ピアジェは感覚運動的段階をさらに6つに分けています。(「保育タイムズ」を参照)

  • 第1期(生後1か月位まで):赤ちゃんは、生まれながらに持っている原始反射を使って、外界に無意識に働きかけています。この反射活動をシェマといいます。シェマとは、思考の枠組み、概念のようなものです。
  • 第2期(1~4か月):2つ以上のシェマの協応が見られるようになります。例えば、見て掴むです。このようにシェマとシェマと組み合わせて新しいシェマを作り認知を広げていきます。感覚的にたまたま行ったことを、もう一度やろうと繰り返し行うのもこの時期で、自分の身体だけに関係した反応のことを第一次循環反応といいます。
  • 第3期(4~9か月):自分の存在に気付いた赤ちゃんは、外の対象物に興味を持ちます。外の物に繰り返し働きかける反応のことを第二次循環反応といいます。例えば、ガラガラをたまたま掴んで振り、音が鳴ったことで、また鳴らそうと手を振る動作を繰り返すというような反応のことをいいます。
  • 第4期(9~12か月):動作がさらに複雑になり、シェマを組み合わせることが出来るようになります。 また、対象の永続性が成立し、隠したものが存在し続けることに気がつき始めます。
  • 第5期(12~18か月) :目的を達成するために、様々な手段を試してみる実験的な活動を行う、第3次循環反応が形成されます。例えば積み木を叩き合わせて音を鳴らした後、柔らかい物を叩き合わせて音を鳴らして違いを感じるなど、動作が違うと結果が違うことを段々に理解していきます。 
  • 第6期(18か月から2歳):頭で考える表象機能が成立します。ピアジェは、この表象機能の成立を、感覚運動期の知能の完成と考えました。

ピアジェの発生的認識論 については、こちらのブログ(保育タイムズ)に詳しく書かれています。

「ピアジェの発達段階説」が出題された保育士試験の過去問

・平成31年度(2019)前期「保育の心理学」問6



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