平成31年前期 保育士試験 家庭福祉 問16の解説です。
問16は、障害児通所給付費及び特例障害児通所給付費によって給付が行われる障害児通所支援に関するもので、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを選ぶ問題です。
それでは、問題を解いていきましょう。その前に、問題文をお手元にご用意ください。
問題文は全国保育士養成協議会のホームページで無料公開されています。
こちら(全国保育士養成協議会サイト)から閲覧、ダウンロードできます。
「スタディ」では、このブログや動画を見ながら、お持ちのテキスト本に赤線を入れる、コメントを足す、付箋を貼るなどして、自分の使いやすいオリジナル本を作っていくことをおすすめします。ここでは、福祉教科書「保育士完全合格テキスト2022」を用いています。
問16の解き方
Cの居宅訪問型保育事業(例:ベビーシッター)とDの児童自立生活援助事業(15歳以上の児童への生活支援や就業支援)は障害児が対象ではないので、障害児通所支援の対象にはならないと推定できます。
その結果、選択肢は2と4に絞られます。
2と4の違いは、放課後等デイサービスですが、これは障害児通所支援の対象になると判断し、正解は、選択肢2です。
障害児通所支援を確認しておきましょう。
障害児通所支援とは
障害児通所支援は、児童福祉法第21条の5の2により、都道府県知事が指定する障害児通所支援事業あるいは指定発達支援医療機関を利用する者に対して、障害児通所給付費が給付されると定められています。
児童福祉法で定められている障害児通所支援には、「児童発達支援」「医療型児童発達支援」「放課後デイサービス」「保育所等訪問支援」「居宅訪問型児童発達支援」があります。
障害児入所支援とは
障害児入所支援は、児童福祉法第24条の2により都道府県知事が指定する障害児入所施設あるいは指定発達支援医療機関に入所などを行う者に対して、障害児入所給付費が給付されると定められています。
① 福祉型障害児入所施設
② 医療型障害児入所施設
のふたつがあります。
給付を受けるには
児童福祉法による障害児を対象としたサービスを利用するためには、「通所受給者証」または「入所受給者証」が必要となります。
通所受給者証・入所受給者証とは、児童福祉法に基づく支援・サービスを利用するために必要となる証明書です。支援内容は児童発達支援や放課後等デイサービスといった家庭から通うタイプの通所支援、施設に入所して支援を受ける入所支援の大きく2つに分かれ、受給者証も異なります。
通所受給者証はお住まいの市区町村の福祉担当窓口・障害児相談支援事業所などに申請を行います。サービス支給の決定後に、事業者と契約することができます。
入所受給者証は児童相談所との相談の上、各都道府県の児童相談所に申請を行います。交付の決定後に、指定障害児入所施設などで当該指定入所支援を受けることができます。
通所または入所給付決定後、障害児通所給付費、障害児入所給付費が支給されます。これにより国と自治体から利用料の9割が給付され、自己負担1割でサービスを受けることができます。
「保育士テキスト2022 (上)」P109をチェックして、蛍光ペンなどでマークしておましょう。